ポンプの省エネ化 われわれの生活の中で日々動き続けているポンプ。給水用はもちろんのこと、空調用や排水用などさまざまな場面でポンプが活躍しています。そんなポンプの省エネ化を図ることで、大幅な電力の削減が可能です。
1.適正ポンプの選定

1.適正ポンプの選定

モータとインペラの見直し

※ポンプのカットイメージ

高効率モータの採用

2015年4月から始まったモータのトップランナー制度により、それまでの標準効率(IE1)モータから、効率の高いプレミアム効率(IE3)モータへ切替えを行いました。
従来のモータから取替えるだけで省エネ化が図れます。

※0.75kW以上、一部機種を除く。
㊟出力によっては取替えできない場合がございます。


インペラ外径の適正化

ポンプ性能を左右するインペラは、外径が大きくなるほど吐出し量・全揚程は上がりますが、消費電力も大きくなります。
ポンプ吐出し側のバルブ調整を行う代わりに、インペラ外径を小さくし適正なポンプ能力にすることで、消費電力を抑えることができます。

インペラ外径とポンプ特性

吐出し側のバルブを全開にした場合
→吐出し量・全揚程ともに過剰であり、必要以上に電力を消費しています。

吐出し側のバルブで流量を調整した場合
→吐出し量の無駄が無くなる分電力を抑えることができますが、全揚程は過剰のままです。

インペラカットを行い、最適なポンプ能力にした場合
→ポンプ能力を低減することで全揚程・吐出し量の両方の無駄を削減し、必要最小限の電力とすることで高い省エネ効果を発揮します。

DA=現状の羽根車外径 DB=対策後の羽根車外径
QA=現状の吐出し量 QB=対策後の吐出し量
HA=現状の全揚程 HB=対策後の全揚程
PA=現状の軸動力 PB=対策後の軸動力

<計算事例>

インバータ運転の採用

インバータによりモータの回転数を下げ、ポンプ性能を抑えることで消費電力を下げることができます。

周波数変更におけるポンプ性能と軸動力の変化について

吐出し側のバルブを全開にした場合

吐出し側のバルブで流量を調整した場合

インバータを追加し、最適なポンプ能力にした場合
→ポンプの回転数を低減することで吐出し量・全揚程の両方の無駄を削減し、必要最低限の電力とすることで高い省エネ効果を発揮します。

N1=現状の回転数 N2=対策後の回転数
Q1=現状の吐出し量 Q2=対策後の吐出し量
H1=現状の全揚程 H2=対策後の全揚程
P1=現状の軸動力 P2=対策後の軸動力

<計算事例>

また、マンションなどの給水用途では、インバータにより回転数を制御することで、インバータ非搭載の機種に比べ、少水量側で省エネかつ静かに運転することができます。

給水ポンプユニット
【推定末端圧一定制御】の
ポンプ性能曲線(ポンプ1台)

Q₁=停止流量 P₁=設定揚程
Q₂=最大流量 P₂=推定末端揚程
P₃=始動揚程(P₂−4m)

台数制御運転の採用

使用水量が変動する場合は、運転台数を増やすことでも省エネ化が図れます。

例えば、ポンプ2台運転を3台運転にすることで、1台当たりのモータの出力をダウンすることが可能です。

少水量時

夜間等の少水量運転時には小さなポンプ1台で対応することにより、省エネかつ静かに運転します。

大水量時

水量の多い時間帯では、ポンプ2台が並列運転することで変更前と変わらない能力を発揮します。

1.適正ポンプの選定

2.最新機器への更新

非インバータ機種を最新のインバータ機種へ取替えると
高い省エネ効果が得られます。



最新機種はポンプ&モータ&システムのすべてで
省エネ化が図られています。

資源エネルギー庁長官賞受賞機種:KFE-A・P形
口径40・50mmー3.7kW以下

川本ポンプの省エネへのこだわり

エコ運転機能でさらに省エネ

強制運転時間を現場状況に合わせ自動で最適設定することで余分な電力をカットします。

導入事例

排水ポンプ

新型の樹脂製排水ポンプ WUE形 は、従来品WUO形と比べポンプ性能と異物通過性能が大幅に向上しています。

従来品より幅広い水量範囲をカバー

必要水量によっては1クラス下の出力が選定可能になります。

3.導入事例

3.導入事例